SYNOPSIS
git imap-send [-v] [-q] [--[no-]curl]
DESCRIPTION
このコマンドは、 git format-patch
で生成されたmailboxをIMAPドラフトフォルダーにアップロードします。これにより、mailboxファイルを直接読み取ることができないメールクライアントを使用している場合と同じように、パッチを送信できます。このコマンドは、電子メールのフィールドが「From」、「Date」、「Subject」の順になっている一般的なmailboxでも機能します。
一般的な使用法は以下のようになります:
git format-patch --signoff --stdout --attach origin | git imap-send
OPTIONS
-
-v
-
--verbose
-
にぎやかにしろや。
-
-q
-
--quiet
-
静かにしろや。
-
--curl
-
トンネリングしない限り、libcurl を使用してIMAPサーバーと通信します。Gitが USE_CURL_FOR_IMAP_SEND オプションを設定せずにビルドされた場合は無視されます。
-
--no-curl
-
libcurl を使用する代わりに、git独自のIMAPルーチンを使用してIMAPサーバーと通信します。Gitが NO_OPENSSL オプションを設定してビルドされた場合は無視されます。
CONFIGURATION
このツールを使用するには、 imap.folder
と、 imap.tunnel
または imap.host
のいずれかを、適切な値に設定する必要があります。
このセクションのこの行より上にあるものはすべて、 git-config(1) ドキュメントには含まれていません。 以下の内容に関しては、git-config(1) ドキュメント にあるものと同一です。
- imap.folder
-
メールをドロップするフォルダー。通常はドラフトフォルダーです。 例:「INBOX.Drafts」とか「INBOX/Drafts」とか「[Gmail]/Drafts」です。必須です。
- imap.tunnel
-
サーバーへの直接ネットワーク接続を使用する代わりに、コマンドがパイプされるIMAPサーバーへのトンネルをセットアップするために使用されるコマンド。 imap.host が設定されていない場合に必須です。
- imap.host
-
サーバーを識別するURL。 非セキュア接続には
imap://
プレフィックスを使用し、セキュア接続にはimaps://
プレフィックスを使用します。 imap.tunnel が設定されている場合は無視されますが、それ以外の場合は必須です。 - imap.user
-
サーバーにログインするときに使用するユーザー名。
- imap.pass
-
サーバーにログインするときに使用するパスワード。
- imap.port
-
サーバー上で接続する整数のポート番号。 デフォルトは、 imap:// ホストの場合は143、 imaps:// ホストの場合は993です。 imap.tunnel が設定されている場合は無視されます。
- imap.sslverify
-
SSL/TLS接続で使用されるサーバー証明書の検証を有効/無効にするブール値。デフォルトは
true
です。 imap.tunnel が設定されている場合は無視されます。 - imap.preformattedHTML
-
パッチを送信するときにhtmlエンコーディングの使用を有効/無効にするブール値。 htmlでエンコードされたパッチは <pre> で囲まれ、コンテンツタイプは text/html になります。皮肉なことに、このオプションを有効にすると、Thunderbirdはパッチを plane/text の format=fixed メールとして送信します。デフォルトは
false
です。 - imap.authMethod
-
IMAPサーバーでの認証の認証方法を指定します。GitがNO_CURLオプションを使用してビルドされた場合、curlバージョンが7.34.0より古い場合、またはgit-imap-sendを
--no-curl
オプションを指定して実行している場合、サポートされるメソッドは CRAM-MD5 のみです。これが設定されていない場合、「git imap-send」は基本的なIMAPプレーンテキストLOGINコマンドを使用します。
EXAMPLES
トンネル(tunnel)モード使用:
[imap]
folder = "INBOX.Drafts"
tunnel = "ssh -q -C user@example.com /usr/bin/imapd ./Maildir 2> /dev/null"
直接(direct)モード使用:
[imap]
folder = "INBOX.Drafts"
host = imap://imap.example.com
user = bob
pass = p4ssw0rd
SSLで直接モードを使用:
[imap]
folder = "INBOX.Drafts"
host = imaps://imap.example.com
user = bob
pass = p4ssw0rd
port = 123
; sslVerify = false
Note
|
接続の問題が、セットアップしようとしている(またはセットアップ済の)プライベートサーバー example.com で使用している証明書が正しく検証されていないことが原因であると思われる場合、トラブルシューティング中に sslVerify=false を使用することをお勧めします。 |
GmailのIMAPインターフェースの使用:
[imap]
folder = "[Gmail]/Drafts"
host = imaps://imap.gmail.com
user = user@gmail.com
port = 993
Note
|
"Folder doesn’t exist" というエラーが発生した場合は、代わりに folder = "[Google Mail]/Drafts" を使用する必要があります。 |
Note
|
Gmailアカウントが英語以外の言語に設定されている場合、 "Drafts" フォルダの名前がローカライズされます。 |
コミットを送信する準備ができたら、以下のコマンドを実行します:
$ git format-patch --cover-letter -M --stdout origin/master | git imap-send
メールクライアントで行の折り返しを無効にしてください(GmailのWebインターフェイスは何があっても行を折り返すため、実際のIMAPクライアント(real IMAP client)を使用する必要があります)。
CAUTION
電子メールプログラムによって送信される電子メールメッセージがプロジェクトの基準を満たしていることを確認するのは、依然としてあなたの責任です。多くのプロジェクトは、パッチを電子メールに添付することを好みません。一部のメールエージェントは、パッチを失敗させる方法でパッチを変換します(たとえば、行を折り返し、format=flowed として送信します)。これをチェックしておかないと、怒りの炎があなたを襲います。
特に Thunderbird は問題があることが知られています。 Thunderbird のユーザーは右記のWebページにアクセスして詳細を確認できます: http://kb.mozillazine.org/Plain_text_e-mail_-_Thunderbird#Completely_plain_email
SEE ALSO
git-format-patch(1), git-send-email(1), mbox(5)
GIT
Part of the git(1) suite